予防・検診

台風シーズンに蕁麻疹・かゆみが悪化する人が67.3%|気圧変化と肌トラブルの関係を300名調査で解明

台風シーズンに蕁麻疹・かゆみが悪化する人が67.3%|気圧変化と肌トラブルの関係を300名調査で解明

「天気が崩れると肌が荒れる」と感じる方は少なくないでしょう。近年、「気象病」という言葉が広く知られるようになりましたが、気圧変化が皮膚症状にも影響を与えることについては、まだ十分に認知されていないのが現状です。

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニックは、台風・秋雨シーズンを前に、気圧変化と皮膚症状の関係についての実態調査を実施しました。本調査は、天候の変化によって蕁麻疹やかゆみが悪化する「気象病と皮膚」の関係について、一般の認知度と症状の実態を明らかにすることを目的としています。

調査概要

  • 調査対象: 過去1年以内に蕁麻疹・かゆみ・肌荒れなどの皮膚症状を経験した全国の20〜60代の男女

  • 調査期間: 2026年8月3日〜8月12日

  • 調査方法: インターネット調査

  • 調査対象人数: 300名

【結論】本調査のポイント

  • 67.3%が天候悪化時に蕁麻疹・かゆみなどの皮膚症状悪化を経験

  • 気圧低下時に症状が出やすい人の82.4%が自律神経の乱れも自覚

  • 気象と肌の関係を知っている人はわずか23.7%にとどまる

用語解説

気象病とは

気圧・気温・湿度などの気象条件の変化によって引き起こされる、または悪化する身体症状の総称です。頭痛、めまい、関節痛のほか、皮膚症状として蕁麻疹やかゆみの悪化も含まれます。内耳の気圧センサーが自律神経に影響を与えることが発症メカニズムの一つとされています。

蕁麻疹(じんましん)とは

皮膚の一部が突然赤く盛り上がり(膨疹)、強いかゆみを伴う疾患です。通常24時間以内に跡形なく消失しますが、繰り返し出現することが特徴です。マスト細胞からヒスタミンが放出されることで発症し、気圧変化や温度変化が誘因となることがあります。

自律神経とは

心拍、血圧、体温調節、消化など、意識せずに身体機能を制御する神経系です。交感神経と副交感神経から構成され、気圧変化によってバランスが乱れると、皮膚のバリア機能低下やかゆみの閾値低下を引き起こすことがあります。

調査結果

67.3%が天候悪化時に皮膚症状の悪化を経験

天候が悪くなる(台風接近・低気圧通過・雨天など)際に、皮膚症状(蕁麻疹・かゆみ・肌荒れなど)が悪化した経験があるかという設問に対し、約7割の回答者が「よくある」「時々ある」と答え、天候と皮膚の関係が多くの人に当てはまる可能性が示されました。「よくある」と回答した人が約3割に達することから、深刻な悩みを抱えている人も少なくないと考えられます。

Q1. 天候悪化時の皮膚症状悪化経験

かゆみの悪化が43.3%で最多、蕁麻疹も27.0%

天候悪化時に経験する皮膚症状として最も多いものを尋ねたところ、「かゆみの悪化」が43.3%で最多となり、次いで「蕁麻疹の出現・悪化」が27.0%でした。これらはいずれもヒスタミンが関与する症状であり、気圧変化によるヒスタミン分泌の増加が影響している可能性が指摘されています。乾燥や赤みなど、皮膚のバリア機能に関連する症状も一定数見られました。

Q2. 最も多い皮膚症状の種類

気象と肌の関係を「よく知っている」のはわずか23.7%

気象(気圧・気温・湿度の変化)が皮膚症状に影響を与えることを知っていたかという設問では、「なんとなく知っていた」を含めると約6割が認知していますが、正確に理解している人は4人に1人未満にとどまりました。35%以上が知識不足の状態であり、気象と皮膚の関係についての啓発が必要であることがわかります。

Q3. 気象と皮膚の関係の認知度

54.0%が市販薬で対処、皮膚科受診はわずか18.3%

天候悪化時に皮膚症状が出た際の対処法については、半数以上が市販薬での自己対処にとどまり、約2割は我慢しているという結果でした。皮膚科を受診する人は2割に満たず、繰り返す症状に対して適切な医療介入を受けていない可能性が考えられます。

Q4. 皮膚症状への対処法

82.4%が頭痛・倦怠感・めまいなど自律神経症状も自覚

天候悪化時の皮膚症状に加えて、他の症状も同時に経験するかという設問では、8割以上が頭痛、倦怠感、めまいといった自律神経の乱れを示唆する症状を経験していることがわかりました。これは気圧変化が全身の自律神経バランスに影響を与え、その一症状として皮膚トラブルが現れている可能性を示唆しています。

Q5. 皮膚症状以外の随伴症状

調査まとめ

本調査により、天候悪化時に蕁麻疹やかゆみなどの皮膚症状が悪化する人が67.3%に達することが明らかになりました。最も多い症状はかゆみの悪化(43.3%)で、蕁麻疹も27.0%と高い割合を示しています。一方で、気象と皮膚の関係を正確に理解している人は23.7%にとどまり、皮膚科を受診する人も18.3%と少数でした。82.4%が皮膚症状と同時に頭痛や倦怠感などを経験していることから、気圧変化による自律神経の乱れが皮膚症状にも影響している可能性が示唆されます。台風・秋雨シーズンに向けて、気象病と皮膚の関係についての理解を深め、適切な対処法を知ることが重要です。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師

皮膚科医として15年以上の臨床経験を持つ髙桑康太医師は、台風や低気圧の接近時に蕁麻疹やかゆみが悪化するという訴えは珍しくなく、医学的に説明可能な現象であると述べています。

気圧が低下すると、体内では内耳の気圧センサーが変化を感知し、自律神経に信号を送ります。この際、自律神経のバランスが乱れ、ヒスタミンをはじめとする炎症性物質の分泌が促進されることがあるとされています。ヒスタミンは蕁麻疹やかゆみの直接的な原因物質の一つであり、気圧低下時に症状が悪化するメカニズムの中心になっていると考えられています。

また、気圧の低下は血管を拡張させる作用があり、皮膚の血管透過性が亢進することで、むくみや蕁麻疹が出やすくなることもあります。さらに、自律神経の乱れは皮膚のバリア機能にも影響を与え、外部刺激に対する感受性が高まり、かゆみを感じやすくなる可能性も指摘されています。

今回の調査で82.4%の方が皮膚症状と同時に頭痛や倦怠感を経験していることは、これらの症状が同じ自律神経の乱れに起因している可能性を示唆しています。気象病の皮膚症状は、頭痛やめまいと同様に、内耳-自律神経系を介した全身反応の一部として理解すべきであると髙桑医師は述べています。

気象病による皮膚症状の特徴

  • 天候悪化の24〜48時間前後に症状が出現・悪化することがあります。

  • 全身性のかゆみや蕁麻疹が多い傾向があります。

  • 頭痛・倦怠感・めまいを伴うことが多いです。

  • 天候回復とともに症状が軽減する傾向があります。

台風・秋雨シーズンのセルフケア

  • 天気予報アプリで気圧変化を事前に確認する

  • 症状が出やすい日は、必要に応じて抗ヒスタミン薬を早めに服用することを検討する

  • 十分な睡眠と規則正しい生活で自律神経を整える

  • 保湿ケアで皮膚のバリア機能を維持する

  • 症状が繰り返す場合や、日常生活に支障をきたす場合は皮膚科を受診する

よくある質問(Q&A)

Q1. 台風が来ると蕁麻疹が出るのはなぜですか?

A. 気圧の急激な低下によってヒスタミンの分泌が促進され、皮膚の血管透過性が亢進するためと考えられています。

台風による気圧低下は内耳で感知され、自律神経に影響を与えることがあります。これにより、蕁麻疹の原因物質であるヒスタミンがマスト細胞から放出されやすくなるとされています。今回の調査でも、27.0%の方が天候悪化時に蕁麻疹の出現・悪化を経験しており、82.4%が頭痛などの自律神経症状も同時に経験していました。

Q2. 気圧の変化でかゆみが悪化することはありますか?

A. はい、気圧変化はかゆみを悪化させる医学的に説明可能な要因の一つとされています。

今回の調査では、天候悪化時に皮膚症状が悪化する方のうち、43.3%が「かゆみの悪化」を最も多い症状として挙げています。気圧低下による自律神経の乱れは、皮膚のバリア機能を低下させ、かゆみの閾値を下げることが知られています。また、ヒスタミン分泌の増加も直接的にかゆみを引き起こすことがあります。

Q3. 気象病で肌荒れはしますか?

A. 気象病として肌荒れが起こることは十分にあり得ます。

自律神経の乱れは皮膚のターンオーバーや皮脂分泌にも影響を与えるため、肌荒れの原因となり得ます。調査では15.7%の方が天候悪化時に「肌の乾燥・ごわつき」を経験しており、気象変化が肌のコンディションに影響することが示されています。

Q4. 気象病による皮膚症状には市販薬で対処できますか?

A. 軽度の症状であれば市販の抗ヒスタミン薬で対処可能ですが、症状が繰り返す場合は皮膚科受診をお勧めします。

調査では54.0%が市販薬で対処していますが、皮膚科を受診する人は18.3%にとどまっています。市販の抗ヒスタミン薬は症状緩和に有効ですが、症状が繰り返し出現する場合や、日常生活に支障をきたす場合は、医療機関での診察と適切な治療を受けることが重要です。

Q5. 台風シーズンに向けて事前にできる対策はありますか?

A. 天気予報での気圧確認、自律神経を整える生活習慣、予防的な抗ヒスタミン薬の服用が有効な場合があります。

気圧の急激な変化を事前に把握するため、気圧予報機能のあるアプリの活用をお勧めします。また、十分な睡眠、適度な運動、規則正しい生活で自律神経を整えることが予防につながると考えられます。症状が出やすいとわかっている日には、抗ヒスタミン薬を早めに服用することで症状を軽減できる場合があります。

放置のリスク

  • 繰り返す蕁麻疹やかゆみを放置すると、慢性化して治りにくくなる可能性があります。

  • 掻き壊しによる二次感染や色素沈着のリスクがあります。

  • 気象病の皮膚症状が別の皮膚疾患を見逃すきっかけになることがあります。

こんな方はご相談ください|受診の目安

  • 蕁麻疹が24時間以上消えない場合

  • かゆみで睡眠や日常生活に支障が出る場合

  • 市販薬を使用しても症状が改善しない場合

  • 発熱や呼吸困難などを伴う場合は直ちに医療機関を受診してください。

クリニック案内

アイシークリニックは、新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院を展開しており、いずれも駅から徒歩圏内です。皮膚科・形成外科の医師が複数在籍し、症状に応じた適切な診療を行っています。

診療予約は以下より承っております。お気軽にご利用ください。

(※新宿院皮膚科一般外来のみでの対応となります。)

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