予防・検診

夏の紫外線が秋の抜け毛に影響?頭皮ダメージの実態とケアの重要性に関する調査結果

夏に最も紫外線を浴びた部位は「頭皮」が62.3%で1位|秋の抜け毛増加と頭皮ダメージに関する実態調査

皮膚科・形成外科を展開する医療法人社団鉄結会アイシークリニックは、全国の20〜60代の男女300名を対象に「夏の紫外線と頭皮ダメージに関する意識調査」を実施しました。夏の終わりから秋にかけて抜け毛が増えたと感じる方は少なくありませんが、その原因の一つとして夏の紫外線による頭皮ダメージが挙げられます。本調査では、頭皮の紫外線ケアの実態と秋の抜け毛との関連性について明らかにしています。

調査背景

秋になると「シャンプー時の抜け毛が増えた」「枕に髪が多く付いている」といった相談が増加する傾向があります。この現象は、夏に受けた紫外線ダメージが約2〜3ヶ月後に影響として現れることが一因と考えられています。頭皮は体の中でも太陽に近く、紫外線を受けやすい部位でありながら、紫外線ケアの意識が低い現状があるため、頭皮の紫外線ダメージと秋の抜け毛の関連性について実態を把握し、適切なケア方法を啓発することを目的として本調査が実施されました。

用語解説

光老化とは

光老化とは、紫外線の蓄積によって皮膚や頭皮の老化が進行する現象です。通常の加齢による老化とは異なり、紫外線のUVA・UVBによってコラーゲンやエラスチンが破壊され、シワ・たるみ・色素沈着・毛根の萎縮などを引き起こす可能性があります。頭皮においては毛母細胞へのダメージによる抜け毛・薄毛の原因となることも指摘されています。

休止期脱毛とは

休止期脱毛とは、毛髪の成長サイクルにおいて休止期に入る毛髪が増加し、一時的に抜け毛が増える状態です。通常、毛髪の約10%が休止期にあるとされていますが、紫外線ダメージ・ストレス・栄養不足などにより30%以上に増加することがあります。夏の紫外線ダメージが約2〜3ヶ月後の秋に休止期脱毛として現れることが多いと考えられています。

頭皮の日焼け(頭皮光線性皮膚炎)とは

頭皮の日焼けとは、紫外線によって頭皮が炎症を起こした状態です。赤み・ヒリヒリ感・皮むけ・かゆみなどの症状が現れることがあり、重度の場合は毛根にダメージを与えて抜け毛の原因となる可能性も指摘されています。頭頂部は太陽光に対して垂直に近い角度で紫外線を受けるため、顔の約3倍の紫外線量を浴びるとも言われています。

調査概要

  • 調査対象: 全国の20〜60代の男女で、夏に屋外活動を行った経験がある方

  • 調査期間: 2026年8月3日〜8月12日

  • 調査方法: インターネット調査

  • 調査対象人数: 300名

調査結果

6割以上が「頭皮」が最も紫外線を浴びた部位と回答

「この夏、最も紫外線を浴びたと感じる体の部位はどこですか?」という設問に対し、62.3%が「頭皮・頭頂部」と回答しました。頭皮は太陽光に対して垂直に近い角度で紫外線を受けるため、顔の約3倍の紫外線量を浴びるとも言われており、頭皮ケアの重要性が示唆される結果となりました。

紫外線を最も浴びた部位に関する円グラフ

頭皮の紫外線ケアを「していない」人が約8割

「頭皮の紫外線対策を行っていますか?」という設問では、「全くしていない」が52.0%、「あまりしていない」が26.7%となり、合計78.7%の人が頭皮の紫外線ケアをほとんど行っていないことが明らかになりました。顔や腕への日焼け止めは一般的になっていますが、頭皮への意識は依然として低い状況がうかがえます。

頭皮の紫外線対策の実施状況に関する円グラフ

7割近くが秋に抜け毛が増えた経験あり

「秋(9月〜11月頃)に抜け毛が増えたと感じた経験はありますか?」という設問に対し、「毎年感じる」が28.3%、「たまに感じる」が38.7%と、合計67.0%の人が秋に抜け毛が増えた経験があると回答しました。夏の紫外線ダメージは2〜3ヶ月後に抜け毛として現れることが多く、秋の抜け毛増加と夏の紫外線には関連がある可能性が考えられます。

秋の抜け毛増加の経験に関する円グラフ

8割以上が紫外線と抜け毛の関連を「知らなかった」

「秋の抜け毛と夏の紫外線ダメージに関連があることを知っていましたか?」という設問では、「全く知らなかった」が67.3%、「聞いたことはあるが詳しくは知らない」が18.0%となり、合計85.3%の人が紫外線と抜け毛の関連性を十分に認識していないことが示されました。頭皮の紫外線ダメージに関する正しい知識の啓発が求められます。

紫外線と抜け毛の関連認知度に関する円グラフ

半数以上が頭皮の日焼け後「何もしていない」

「頭皮の日焼け後のケアとして行っていることは何ですか?」という設問(複数回答可)では、「特に何もしていない」と回答した人が54.3%と過半数を占めました。顔の日焼け後は保湿ケアを行う人が多い一方で、頭皮に対しては適切なケアが行われていない現状が明らかになりました。

頭皮日焼け後のケア方法に関する棒グラフ

調査まとめ

本調査により、夏に最も紫外線を浴びた部位として「頭皮」を挙げた人が62.3%と最多であることが判明しました。一方で、頭皮の紫外線ケアを「していない」人は78.7%に上り、頭皮ケアへの意識の低さが浮き彫りになりました。秋に抜け毛が増えた経験がある人は67.0%に達し、そのうち85.3%が紫外線との関連を認識していませんでした。頭皮は顔の約3倍の紫外線を受ける部位であり、夏のダメージが2〜3ヶ月後の秋に抜け毛として現れることを踏まえると、夏の時期からの頭皮ケアと、秋に向けたダメージ修復ケアの両方が重要であることが示唆されました。

医師コメント|アイシークリニック 髙桑康太医師

皮膚科医として15年以上の臨床経験から、秋の抜け毛の増加は「夏の頭皮ダメージの蓄積」が主要な原因の一つと考えられています。頭皮は顔の約3倍の紫外線を浴びているにもかかわらず、ケアが後回しにされがちな部位です。

紫外線が頭皮に与える影響は、「即時的なダメージ」と「遅延性のダメージ」に大きく分けられます。即時的なダメージとしては、頭皮の赤み・ヒリヒリ感・皮むけなどの日焼け症状が挙げられます。これらは数日で治まることが多いですが、問題は遅延性のダメージです。

紫外線、特にUVAは真皮層まで到達し、毛根を取り囲む毛包にダメージを与える可能性があります。毛髪の成長サイクルは「成長期」「退行期」「休止期」の3段階があり、紫外線ダメージを受けた毛髪は通常より早く休止期に移行することがあります。この現象が「休止期脱毛」であり、ダメージを受けてから約2〜3ヶ月後に抜け毛として現れると考えられています。つまり、7〜8月に受けた紫外線ダメージが9〜11月の抜け毛増加として顕在化する可能性が指摘されています。

予防としては、頭皮用の日焼け止めスプレーの使用、帽子・日傘による物理的な遮光が有効である可能性があります。特に分け目や頭頂部は紫外線が直撃しやすいため、重点的なケアが推奨されます。事後ケアとしては、頭皮の保湿が大切です。日焼け後の頭皮は乾燥しやすく、乾燥は毛根環境を悪化させる可能性があるため、頭皮用の保湿ローションやトニックを使用することや、低刺激のシャンプーへの変更も一つの方法です。

秋の抜け毛は一時的なものであることが多いですが、毎年同じ時期に著しい抜け毛を感じる場合や、抜け毛の量が明らかに多い場合は、他の原因(AGA・円形脱毛症・内分泌疾患など)の可能性もありますので、皮膚科への受診をお勧めします。

夏に行うべき頭皮の紫外線予防策

  • 頭皮用日焼け止めスプレー(SPF30以上推奨)を分け目・頭頂部に使用する

  • UVカット効果のある帽子(つばが7cm以上)を着用する

  • 日傘を使用する(特に10〜14時の紫外線が強い時間帯)

  • 髪の分け目を定期的に変えて同じ部位への紫外線集中を避ける

秋に行うべき頭皮ダメージ修復ケア

  • 頭皮用保湿ローション・トニックで乾燥を防ぐ

  • 低刺激・アミノ酸系シャンプーへの変更を検討する

  • 頭皮マッサージで血行促進を図る

  • バランスの良い食事(タンパク質・亜鉛・ビタミンB群)を心がける

  • 十分な睡眠で成長ホルモンの分泌を促す

皮膚科受診を検討すべきサイン

  • 抜け毛が1日100本以上続く(通常は50〜100本程度)

  • 頭皮の赤み・かゆみ・痛みが1週間以上続く

  • 円形の脱毛斑がある

  • 毛が細くなった・生え際が後退したと感じる

放置のリスク

頭皮の紫外線ダメージを放置すると、以下のようなリスクが考えられます。

  • 毎年の抜け毛が蓄積し、薄毛が進行する可能性

  • 光老化により頭皮の弾力が失われ、毛根を支える力が弱まる可能性

  • 慢性的な頭皮の炎症が、脂漏性皮膚炎などの疾患につながる可能性

こんな方はご相談ください|受診の目安

  • 抜け毛が1日100本以上、2週間以上続く場合

  • 頭皮の赤み・かゆみ・痛みが1週間以上改善しない場合

  • 円形や不規則な形の脱毛斑が見られる場合

  • 生え際の後退や頭頂部の薄毛が気になり始めた場合

  • 頭皮に水疱・ただれ・出血がある場合

クリニック案内

アイシークリニックは皮膚科・形成外科の専門医療機関として、頭皮トラブルに対応しています。新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院を展開しており、土日祝日も診療可能です。脱毛症・頭皮疾患に対する保険診療から自由診療まで幅広く対応しています(※新宿院皮膚科一般外来のみでの対応となります)。

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