女性の健康

更年期症状と関連する血清タンパク質候補が特定、客観的評価への道を開く研究成果を公開

研究内容と主な発見

本研究では、45歳から55歳の女性を対象に、血清タンパク質を二次元電気泳動という手法(タンパク質を分離・解析する技術)を用いて網羅的に解析しました。その結果、更年期症状全体の負担が大きいほど量が低下する複数のタンパク質スポットが抽出されました。

特に、「ほてり・発汗」といった血管運動症状、および「睡眠障害・いらいら・抑うつ気分」といった心理症状と関連する候補タンパク質が確認されています。血管運動症状に関連する候補は、症状負担が大きいほど量が低下し、月経状態による解析でも同様の関連が認められました。心理症状に関連する候補についても、症状負担が大きいほど量が低下する関連が確認されています。

更年期症状の客観評価を目指す研究イメージ

本研究の意義と今後の展望

aiwell株式会社は、今回の成果を、血液中のタンパク質から更年期の「現在の状態」を客観的に捉え、問診や質問票を補完する新たな検査につなげるための研究基盤と位置付けています。

更年期には多様な症状が現れ、その組み合わせや程度は個人差が大きいものです。aiwell株式会社では、このような症状を単一の指標だけでなく、複数の血清タンパク質の変化を組み合わせて「Protein Signature」として捉えることで、一人ひとりの状態を客観的に評価する技術の開発を進めています。

今後は、今回得られた候補タンパク質の分子同定や、より大規模な集団での再現性検証、さらに複数のタンパク質情報と臨床情報を組み合わせた判定モデルの構築が進められる予定です。これにより、主観的な症状評価を補完し、女性が自身の状態を客観的に把握して適切なケアや医療につながるための検査サービスの社会実装を目指しています。

詳しくは医療機関・専門家にご相談ください。

プレプリント情報

本研究成果は以下のプレプリントサーバーで公開されています。

  • 論文タイトル: Proteomic biomarker candidates inversely associated with menopausal symptoms in midlife women

  • 著者: Maki Sasanuma, Misa Kuroki, Hirotaka Tabata, Atsushi Kajiwara, Akiko Shiraki, Rehab F. Abdelhamid, Yukoh Nakazaki, Miho Takao

  • 掲載先: medRxiv

  • 公開日: 2026年8月19日

  • DOI/URL: https://doi.org/10.64898/2026.08.17.26360645

※medRxivに掲載される論文は査読前のプレプリントです。

aiwell株式会社について

aiwell株式会社は、東京科学大学発のディープテック・バイオベンチャーです。独自のプロテオミクス(タンパク質を網羅的に解析する学問分野)技術を基盤に、血液中のわずかなタンパク質変動から健康状態や疾患リスクの兆候を可視化する、タンパク質バイオマーカー迅速探索プラットフォーム「aiwell IPA」を開発・提供しています。

「aiwell IPA」は、AI画像解析と質量分析を融合することで、バイオマーカー探索の効率化を図っています。医療・ヘルスケア分野だけでなく、畜産・農業・食品分野への応用も進められています。

現在、新川崎に「プロテオミクス・イノベーションセンター(PIC)」を設立し、国内外の研究機関や企業と連携しながら、タンパク質解析による健康予測・疾病予防の社会実装を推進しています。

aiwell株式会社の詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。
https://www.aiwelljapan.com

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