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胸部X線診断支援AI「EIRL Chest Screening」が大幅アップデート、多発粒状影・空洞影の検出とコンカレントリードに対応

胸部X線診断支援AI「EIRL Chest Screening」が進化

エルピクセル株式会社は、胸部X線画像の読影診断を支援するAIソフトウェア「EIRL Chest Screening」を大幅にアップデートし、新バージョンを2026年9月3日に発売しました。今回のアップデートでは、検出対象となる所見の網羅性が向上し、コンカレントリード(同時読影)への対応が実現。医療機関のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズ機能も多数搭載されています。

EIRL Chest Screeningの画面イメージ

アップデートの主な特徴

1. 検出対象所見の拡大で読影の網羅性が向上

従来の「肺結節」「浸潤影」「無気肺」「間質性陰影」の4所見に加え、新たに「多発粒状影」と「空洞影」の検出に対応しました。これにより、合計6所見の検出が可能となり、多岐にわたる画像所見の検出を包括的に支援します。

  • 多発粒状影: 肺野内に多数の微小な粒状の陰影が散在する状態です。粟粒結核や間質性肺炎、転移性肺腫瘍などの初期徴候の可能性があります。

  • 空洞影: 肺胞などの組織が壊死して穴があき、空気が溜まった状態です。肺結核や肺真菌症、肺がん等で見られる所見です。

AIによる検出対象の拡大は、医師が単一の病変に集中しすぎることによる別の病変の見落としリスクや、読影時の精神的負担の軽減を目指すものです。

2. 読影効率を高める「コンカレントリード」に対応

これまでの「セカンドリード」(医師が単独で読影した後にAIの結果を確認する方式)に加え、新たに「コンカレントリード」に対応しました。これは、医師の読影と同時にAIの解析結果を参照できる方式です。この機能により、読影にかかる時間の短縮と、より効率的な読影ワークフローの構築が期待されます。

コンカレントリード/セカンドリードの説明図

3. 医療機関のニーズに合わせたAIの最適化機能

機能拡充に伴い、医療機関の属性や医師の読影スタイルに応じて、AIの出力情報や機能をカスタマイズできる機能が搭載されました。

  • 対象所見選択機能: 6所見すべてを出力する「6所見表示モデル」と、特に見落としが致命的となる「結節影」のみを出力する「結節影表示モデル」を施設ごとに選択できます。これにより、肺がん検診や外来診療など、ユースケースに応じた使い分けが可能になります。

  • 確信度・所見名表示機能のオンオフ: AIが判定した確信度や所見名を表示するか、あるいは検出枠のみのシンプルな画面にするかを施設ごとに切り替えられます。

  • 読影方法の選択: 新機能のコンカレントリードか、従来のセカンドリードかを施設ごとに設定可能です。AIのバイアスを受けずに読影したいというニーズにも対応できます。

  • 性能バランスの調整(既存機能): 拾い上げを重視する「感度優先モード」と、誤検出を極力少なくしたい「特異度優先モード」の2つのモードから、施設ごとに選択可能です。

開発の背景と今後の展望

日本においては、健康診断や日常診療で胸部X線検査が広く行われる一方で、放射線科専門医の不足が課題となっています。また、2024年4月から本格始動した「医師の働き方改革」により、限られた時間内で大量の画像を正確に読影する「時間短縮」と「質の担保」の両立が強く求められています。

エルピクセル株式会社は、これらの課題に対し、AIの網羅性を高めることで多岐にわたる画像所見の検出を包括的に支援し、医師の心理的・物理的負担の軽減を目指しています。また、コンカレントリードへの対応により読影効率の向上も図られています。

同社は、画像診断支援AIを「日常のワークフローの一部」として医療の標準的なインフラにすることを目指し、今後も継続的なバージョンアップとグローバル市場への展開を進めていく方針です。医療AIがすべての人に健康な未来を届けられるよう、その普及を加速させていくことが期待されます。

EIRL Chest Screeningは、胸部X線画像の読影診断を支援する医用画像解析ソフトウェアです。製品の詳細については、医療機関・専門家にご相談ください。

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