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世界の慢性疲労症候群市場、疾患概要、疫学予測に関する調査レポートが発表

慢性疲労症候群(ME/CFS)に関する最新調査レポートが公開

株式会社マーケットリサーチセンターは、世界の慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome:CFS)、または筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(Myalgic Encephalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome:ME/CFS)に関する包括的な調査レポートを発表しました。このレポートでは、ME/CFSの市場規模、疾患概要、疫学予測、そして患者数分析(日本、米国、ヨーロッパ、インドなど)が詳細にまとめられています。

市場調査会社の名称とウェブサイトURLが中央に配置されたグラフィックバナーです。背景は青緑のグラデーションで、抽象的な曲線やドット、資料のイラストが描かれています。

慢性疲労症候群(ME/CFS)とは

ME/CFSは、少なくとも6か月以上持続する原因不明の強い疲労を中心に、認知機能障害、睡眠障害、筋肉痛、労作後症状増悪(身体的または精神的な活動の後に症状が著しく悪化し、回復に長時間要する状態)、起立不耐(立ち上がった際にめまいや動悸などの症状が現れる状態)などを伴う、複雑で消耗性の高い疾患です。

この疾患の主な症状は、休息しても十分に改善しない持続的な疲労ですが、単なる「疲れが長引く状態」とは異なり、日常生活や就労能力を大きく低下させる全身性の症候群として知られています。症状の組み合わせや重症度には個人差が大きく、重症の場合には日常生活が大幅に制限される可能性もあります。

病因は現在も明確ではありませんが、免疫調節異常、ウイルス感染、ホルモンバランス異常、神経学的異常などが候補として挙げられています。この病因の不明確さが、診断の難しさと治療法開発の遅れにつながっていると考えられています。

疫学データと患者動向

MedVellumの推定によると、世界人口の約0.2~0.4%がME/CFSの影響を受けるとされており、これは人口10万人あたり約200~400人に相当します。希少疾患ほど低頻度ではないものの、一般的な慢性疾患ほど高頻度でもない中間的な規模の患者集団といえます。年間発症率は10万人年あたり約10~15例とされています。

年齢分布には二つの発症ピークがあり、一つは10~19歳の思春期・青年初期、もう一つは30~39歳の成人期です。平均診断年齢は約33~35歳とされており、学業、就職、キャリア形成、育児など、社会的活動が活発な年代で発症する傾向があることが示されています。

性別では女性が男性の約3:1~4:1と、女性に多くみられることが報告されています。人種・民族別や社会経済的背景によっても有病率に差がみられることが示唆されています。

国別では、米国で約83.6万人から250万人がME/CFSを有すると推定されています。英国では約25万人が影響を受けるとみられています。これらの推定値の幅が大きいことは、ME/CFSの診断の不確実性と過少診断の問題を反映していると考えられます。

診断と治療の現状

ME/CFSは、疲労、認知障害、睡眠障害、疼痛など、他の多くの疾患でもみられる症状を伴うため、診断が難しいとされています。特異的な単一検査がない現状では診断に時間がかかり、未診断のままの患者も相当数存在するとみられています。

現在のところ、ME/CFSに確立した根治療法はありません。治療目標は、症状を軽減し、日常生活機能をできるだけ改善し、症状の増悪を避けることに重点が置かれています。

主な管理戦略としては、個々の活動許容量に合わせたペーシング(患者が無理に活動量を増やすのではなく、労作後症状増悪を避けるよう、身体活動・認知活動と休息のバランスを調整する方法)が挙げられます。認知行動療法(CBT)も、慢性疾患への対処やストレス、症状への適応を支援する手段として用いられることがあります。薬物療法は、睡眠障害や疼痛、抑うつ症状など、随伴する症状に対して使用されることが一般的です。

今後の展望とアンメットニーズ

調査会社は、疾患認知の向上、診断枠組みの改善、新規バイオマーカー(生体内の変化を客観的に測定できる指標)や標的治療の研究進展などを背景に、2026~2035年にかけて診断患者プールが拡大するとみています。

ME/CFSには、疾患特異的な確立治療がなく、診断に時間がかかるため、大きなアンメット・メディカル・ニーズ(まだ有効な治療法が確立されていない、満たされていない医療上の必要性)が存在します。患者が若年〜中年であることから、医療費だけでなく、就労制限や生産性低下など、間接的な社会負担も大きいとされています。

今後のME/CFS管理における中心的な課題は、長期間持続する疲労を単なる過労として見過ごさず、労作後症状増悪、認知機能障害、睡眠異常、起立不耐などを含めて適切に評価すること、他疾患を除外しつつ診断遅延を短縮すること、患者ごとの活動限界を尊重した個別管理を行うこと、そして病態バイオマーカーや免疫学的標的を用いた新規治療を開発することとまとめられています。

ME/CFSに関する詳細な情報は、医療機関や専門家にご相談ください。

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