プログラムの概要と進化
本プログラムは、AI活用型を含むデジタルヘルススタートアップの米国進出を支援するアクセラレーションプログラムとして、2024年度から始動しました。3年目となる今回は、従来のFoundationalコースに加え、新たにBusiness Developmentコースを開設しました。この2つのコースにより、事業開発から市場参入準備までを一貫して支援する体制が実現されています。
ジェトロは、本プログラムを通じて、日本発ヘルスケアスタートアップの米国市場への挑戦を後押しし、グローバル市場で活躍する企業の創出を支援していく方針です。
Foundationalコース採択企業
Foundationalコースでは、医療ヘルスケア分野の海外展開に必要な地域ごとの規制理解、知識習得、戦略策定、エビデンス構築などを実践的に支援し、グローバルに挑戦するヘルスケアスタートアップの創出を目指します。プログラムの詳細はこちらから確認できます。
今回は、医療AI、リハビリテーション、循環器、ニューロテック(神経科学技術)、在宅医療など幅広い分野から以下の10社が採択されました。
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AIBTRUST株式会社: 医療データ流通を通じて日本の医療発展を支援するヘルステック企業。患者主権の同意基盤から、研究機関・製薬企業へのデータ流通までを一貫して支援し、医療AIの安全な社会実装と医療データが循環する社会の実現を目指しています。
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Almaprism株式会社: 子どもの「考え方の特性」をゲームで見える化する医療機器を開発するスタートアップ。小児ADHD(注意欠陥・多動性障害)の診断をサポートする指標の提供を目指し、米国展開も視野に入れて開発を進めています。
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株式会社CaTe: 心臓リハビリテーションは心疾患患者に高い効果が期待されますが、国内外での施行・継続率は低い現状があります。この課題を解決するため、利便性と有効性・安全性を両立した心疾患管理プログラム医療機器の研究開発を行っています。
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株式会社セルフォールド: 独自の移植用細胞足場ICSに自家末梢血単核細胞を担持させ、重症下肢虚血患者の下肢切断回避を目指す低侵襲・低コストな血管新生療法を開発しています。
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株式会社HICKY: 心不全患者に合併する中枢性睡眠時無呼吸に対して、ステント型の植込み型リードレス横隔神経刺激デバイスによる新たな治療法を開発する医療機器スタートアップです。
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KUχAI: AIを活用した術中リアルタイム解析システムを開発し、カテーテルアブレーション治療(不整脈に対する治療法)の最適化と標準化を実現することを目指しています。心内電位予測AI・不整脈再発予測AI・不整脈原性評価AIを基盤に、SaMD(Software as a Medical Device)承認を取得し、臨床試験を実施。医療機器としての事業化を進め、日本発の医療AI技術を世界市場へ展開し、新産業創出と医療の質向上を推進します。
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MY ROBOTS株式会社: AIとロボティクスを活用し、手術動画・音声・関連データを統合・構造化して外科知識を継承・活用するプラットフォームを開発しています。医療AIの基盤となる高品質なデータ構築を目指しています。
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Neubond Ltd.: 脳卒中後の運動機能リハビリテーションは回復に不可欠ですが、多くの患者が推奨される最低限のリハビリテーションを受けられていない現状があります。日常生活に自然に溶け込み、無理なく継続できるソリューションの提供を目指しています。
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フィジオロガス・テクノロジーズ株式会社: 給水不要の次世代型在宅血液透析装置を開発。独自の透析液再循環システムと吸着フィルタ技術により、給排水設備が不要で小型軽量、かつ安全な治療を実現し、末期腎不全患者のQOL(生活の質)向上と社会復帰を目指します。北里大学発のベンチャーです。
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Ruten Inc: 病気や事故で失われた身体機能を再建するため、侵襲型ブレイン・マシン・インターフェース(BMI:脳と外部機器を直接つなぐ技術)の研究開発を行っている医療機器ベンチャーです。現在は脳卒中後遺症や神経変性疾患による「重度の嚥下障害(誤嚥リスク)」の治療・支援に向けたデバイス開発に注力しています。
Business Developmentコース採択企業
今回新設されたBusiness Developmentコースでは、米国市場での商業化・事業成長を目指す企業を対象に、FDA(米国食品医薬品局)、保険償還、事業開発、投資家開拓などの専門家による個別伴走支援を提供します。各社ごとにロードマップを策定し、米国市場における初期顧客獲得や事業拡大に向けた「最初のトラクション(事業の成長を示す具体的な実績)」の創出を支援します。プログラムの詳細はこちらから確認できます。
Business Developmentコースには、米国市場での事業成長が期待される以下の5社が採択されました。
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株式会社カルディオインテリジェンス: AI医療機器「SmartRobin」で長時間心電図を即時・精度95%で解析し、結果をクラウドで提供します。あらゆる機器からの波形に対応し、見逃されやすい心房細動の早期発見、脳梗塞予防と心臓病診療の格差解消を目指しています。
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株式会社GramEye: AIとロボティクスでグラム染色検査(細菌を分類する検査)を自動化する大阪大学発スタートアップ。微生物検査の効率化と、夜間・休日も含む迅速で標準化された結果報告により、抗菌薬の適正使用と薬剤耐性菌問題の解決に取り組んでいます。
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株式会社エムネス: 医療画像プラットフォーム「LOOKREC」を全国1,900超の医療機関に提供。遠隔読影・AIで業務効率化と医師の働き方改革を支援し、患者中心で柔軟に医療をつなぐデータ/AI基盤を目指しています。
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SmarTrial株式会社: 治験オペレーションに特化したAI Agentを開発。100試験以上の運用で培われたプロジェクト管理プラットフォーム上に構築したAI Agentが製薬企業と施設間のコミュニケーションを分析し、課題の早期検知と現場業務の自動化を実現します。
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クアドリティクス株式会社: ウェアラブル心電計と独自AIにより、てんかん発作兆候を検出して患者やケアギバーに警告するてんかん発作兆候検出システム(SaMD)を開発している京都大学・名古屋大学・熊本大学発ベンチャーです。
連携機関について
本プログラムは、米国・ミネソタ州に拠点を持つ世界的医療機関Mayo Clinicのプラットフォーム組織であるMayo Clinic Platform、Mayo Clinic Berg Innovation Exchange、ならびに米国のベンチャーキャピタルKicker Venturesと連携して実施されます。
Mayo Clinic Platform
Mayo Clinic Platformは、協業の促進、データ駆動型イノベーションの創出、および責任あるAI開発を通じて、世界の医療変革を推進するMayo Clinicの戦略的イニシアチブです。データ、デジタルソリューション、専門知識がイノベーターと医療現場の間でシームレスに共有・活用されるエコシステムの構築を通じて、世界中の患者へのより良い医療の提供を目指しています。
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Kicker Ventures
Kicker Venturesは、米国を拠点とするアーリーステージ特化型のベンチャーキャピタルです。20年以上の投資実績と専門知識を基盤に、「未来のヘルスケア」をテーマに、先端テクノロジーとヘルスケア/ライフサイエンスのクロスオーバー領域で革新的なスタートアップを支援しています。独自の価値創造プラットフォームを通じて起業家と緊密に協働し、事業成長を加速させることで、グローバル市場における持続的な価値とインパクトを実現します。
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Mayo Clinic Berg Innovation Exchange
Mayo Clinic Berg Innovation Exchangeは、医療分野が直面する重要課題の解決に向けて、革新的なアイデアを実用化・事業化可能なソリューションへと磨き上げ、その実現を加速する先進的なプラットフォームです。患者中心かつ多職種連携を特徴とする「Mayo Model of Care」の理念に基づき、イノベーションが実際の医療現場のニーズに即したものとなるよう支援するとともに、資金調達、検証、試験、実装に向けた取り組みを推進しています。
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JETRO
JETRO(日本貿易振興機構)は、貿易・投資促進および開発途上国の調査研究を通じて、日本経済・社会のさらなる発展に貢献することを目的としています。東京・大阪の本部、約50の国内拠点、世界70以上の海外事務所、そして経済産業研究所を活用し、イノベーション創出、農林水産物の輸出、中小企業の海外展開などを支援。企業活動や貿易政策に関する調査・研究も行っています。また、政府の「スタートアップ育成5か年計画」に沿って、スタートアップの海外展開支援を強力に推進しています。
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ご注意
本記事で紹介するサービスや取り組みは、特定の疾患の診断、治療、予防を意図するものではありません。各企業のサービス内容や技術に関する詳細、およびご自身の健康状態については、必ず医療機関や専門家にご相談ください。