内科・生活習慣

たいや内科クリニック、月間400名の外国籍患者をサポート 多文化共生型医療で言葉と文化の壁を越える

たいや内科クリニック、月間400名の外国籍患者をサポート 多文化共生型医療で言葉と文化の壁を越える

愛知県豊田市に位置する「たいや内科クリニック」(院長:加藤 大也)は、地域に暮らす外国籍住民、特に日系ブラジル人の方々を対象とした多文化共生型の医療サポート体制を推進しています。現在、月間約1,800名の来院患者のうち、約2割にあたる約400名が外国籍の患者です。

取り組みの背景:日本の保険医療制度への理解促進

豊田市は多くの外国籍住民が暮らす地域であり、クリニックでは開院当初から外国籍患者の診療機会がありました。診療を通じて、言葉の壁に加え、日本の保険医療に対する考え方や仕組みの違いが、受診や治療継続の大きなハードルとなっていることが明らかになりました。

具体的には、保険証の役割、窓口負担、予約受診、定期検査、処方箋(しょほうせん)を持って薬局へ行く流れなど、母国の制度と異なる点が挙げられます。このため、クリニックでは病気や治療の説明だけでなく、「なぜ定期的に受診するのか」「なぜ症状がなくても薬を続けるのか」といった日本の保険医療の考え方まで丁寧に伝え、相互理解を深める体制を整えています。

主な取り組み内容

1. 専任の通訳スタッフによる丁寧なコミュニケーション

たいや内科クリニックでは、ポルトガル語を話せる通訳スタッフを配置しています。診察時の言語翻訳にとどまらず、日本の保険制度や薬の受け取り方、定期受診の重要性まで説明する体制が特徴です。通訳スタッフが「人」として診察に立ち会うことで、患者はより安心して本音を語りやすくなるといいます。通訳スタッフは単なる翻訳者ではなく、患者と医療者、そして二つの文化をつなぐ架け橋としての役割を担っています。

2. 食文化を尊重した料理教室の開催

糖尿病の食事療法において、クリニックは患者が慣れ親しんだ味を大切にしながら、より健康的に楽しめる方法を提案しています。管理栄養士と通訳スタッフが協力し、食材の選び方や主食の量、油や塩分の工夫をポルトガル語で説明しながら、「ブラジル風の和食」などを一緒に調理する料理教室を開催しています。参加者からは「食べてはいけないのではなく、量や調理法を変えればよいと分かった」といった声が寄せられており、食を通じて健康的な生活習慣への理解を深める機会となっています。

定食

料理中の女性たち

3. クリニック全体での多文化対応体制

受付スタッフも「こんにちは」「保険証をお願いします」「少しお待ちください」「次の予約はいつにしますか」など、簡単なポルトガル語で受け答えできるよう取り組んでいます。流暢に話せなくても、母国語で声を掛けられることで患者の緊張が和らぎ、「ここでは受け入れてもらえる」という安心感につながっています。

また、ポルトガル語の資料のほか、南米系以外の方には翻訳ツールや「やさしい日本語」、図や実物を活用するなど、柔軟な対応をしています。受付、看護師、管理栄養士、検査技師、医師が情報を共有し、クリニック全体で異文化を尊重する姿勢を大切にしています。

院長 加藤 大也氏のコメント

加藤院長は、「当院の近隣にはブラジルにルーツを持つ方々が多く暮らしており、現在では月間約400名もの外国籍の患者様にご利用いただいています。初期には健康観や食文化、薬への考え方の違いに戸惑うこともありましたが、私たちの方法を一方的に押し付けるのではなく、患者様の文化や事情にも耳を傾けることを大切にしてきました。言葉や文化が違っても、健康を願い、家族を思う心は同じです。当院の理念である『人と人とのつながりを大切にし、関わるすべての人に安心と幸せを届けること』を胸に、誰もが安心して扉を開けられる地域のかかりつけ医であり続けたいと考えています。」と述べています。

加藤院長

今後の展望

たいや内科クリニックは、今後「医療・グローバル・食」の取り組みをさらに深める計画です。多言語による料理教室や生活習慣病講座に加え、日本の健康保険制度、健診(けんしん)、予防接種、医療機関の受診方法、処方箋や薬局の役割を学べる機会を設けることを目指しています。病気になってから初めて制度を知るのではなく、元気なうちから日本の医療との上手な付き合い方を知っていただくことが、重症化予防につながると考えられています。院内全体の多文化対応力を高め、地域全体の健康を守る仕組みづくりを推進していくとのことです。

たいや内科クリニックについて

たいや内科クリニックは、愛知県豊田市にあり、糖尿病や生活習慣病、甲状腺(こうじょうせん)疾患の専門クリニックです。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医・日本甲状腺学会認定甲状腺専門医である院長のもと、専門看護師や管理栄養士が連携した「チーム医療」を提供しています。定期的な料理教室や市民講座の開催を通じて、病気の治療だけでなく、地域住民の健康増進や予防医療にも力を入れています。

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※ 医療に関する詳細な情報やご自身の健康状態については、必ず医療機関や専門家にご相談ください。

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