研究の背景
肌の老化(皮膚老化)は、加齢に伴う内因性要因だけでなく、紫外線、大気汚染、喫煙、気候変動など、さまざまな外因性の環境ストレスによって進行することが知られています。特に加齢や紫外線は、MMPやコラゲナーゼといった酵素を活性化させ、コラーゲンやエラスチンなど皮膚構造を支える成分の分解を促進することで、しわやたるみなどの皮膚老化を引き起こすと考えられています。
FPPは、遺伝子組換えでないパパイヤを独自の技術で長期間発酵させて製造された顆粒状の食品です。これまでに約30年にわたり、国内外の大学・研究機関との共同研究が進められ、56報の学術論文が発表されています(2026年8月現在)。本研究では、これまで抗酸化、抗炎症、免疫調節作用などが報告されているFPPについて、皮膚老化に対する有用性が検証されました。

図2 皮膚の構造と本研究の概要
研究内容
研究1:細胞試験
ヒト皮膚線維芽細胞(皮膚の真皮に存在する細胞で、コラーゲンやエラスチンなどを生成します)に紫外線(UVB)を照射し、FPPの作用が評価されました。その結果、UVB照射によって増加したMMP遺伝子(MMP-1、MMP-3、MMP-9)の発現がFPP添加によって抑制されるとともに、低下したコラーゲン産生が有意に改善されました。さらに、FPP添加群ではベースラインと比較してもMMP遺伝子の発現低下およびコラーゲン産生の増加が認められました。
MMPは、紫外線曝露によって活性化され、皮膚中のコラーゲンを分解することで、光老化を促進することが知られています。本研究の結果から、FPPはコラーゲンの分解抑制と産生促進の両面から、光老化の予防および皮膚構造の維持に寄与する可能性が示されました。

図3 紫外線照射後のヒト皮膚線維芽細胞におけるFPPの効果(ベースラインからの変化)
研究2:ヒト試験
女性26名(42-56歳)を対象に、FPP群またはプラセボ群に分け、1日9gを3か月間継続摂取したところ、皮膚の弾力性、角質水分量、経表皮水分蒸散量(TEWL:皮膚から蒸発する水分量を示す指標で、皮膚バリア機能の健全性を示します)、ツヤ(Glow)、および皮膚微小循環の改善が認められました。
これらの結果は、FPPが皮膚微小循環の向上や皮膚機能の維持を通じて、皮膚老化の進行抑制に寄与する可能性を示しています。

図4 3か月間のFPP経口摂取による皮膚機能改善効果
皮膚老化予防への新たな可能性
皮膚は、外的要因から生体を守る最大の免疫臓器です。本研究の特徴は、皮膚老化に対するFPPの細胞レベルでの作用メカニズムの解明と、ヒトにおける皮膚機能の改善効果を一連の研究として検証した点にあります。
これまで美容分野では、外用化粧品による表皮へのアプローチが中心でした。これに対し、本研究では、FPPの経口摂取により、皮膚バリア機能の改善および皮膚微小循環の向上といった多面的な作用が確認されました。これらの結果は、FPPが身体の内側から皮膚の生体防御機能および恒常性の維持に寄与し、内因性および外因性要因による皮膚老化の予防に向けた新たなインナーケア戦略となる可能性を示すものです。
論文情報
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論文名: Regenerative collagen and microcirculation enhancement of skin health by patented fermented nutraceutical: in vitro data and potential from a preliminary pilot clinical trial
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掲載誌: Bioactive Molecules and Pharmaceuticals
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掲載情報: 2026; 3(6): 71-84
法人概要
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名称: 一般財団法人大里研究所
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代表: 理事長 林 幸泰
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所在地: 岐阜県揖斐郡大野町稲富1956
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事業内容: FPPに関する基礎・臨床研究を通じて予防医学を推進し、健康寿命の延伸と社会課題の解決に取り組む。
※この情報は研究成果の報告であり、FPPの治療効果や効能を保証するものではありません。健康に関するご相談は、医療機関や専門家にご相談ください。