共同研究開発の目的と内容
この共同研究開発では、Tidewave Bioが開発する同種細胞免疫療法プラットフォームにおいて重要な免疫細胞の増幅と分化に焦点を当てます。具体的には、従来の2D細胞培養とCellFiber®技術を用いた3D細胞培養を比較する概念実証(PoC)が実施されます。
このPoCは、Tidewave Bioの製造戦略を支援するためのプロセス性能データの取得と、「CellFiber®技術」が固形がん向けのオフ・ザ・シェルフ型免疫療法における細胞製造にどの程度有用であるかを実証することを意図しています。研究は、東京都内にあるセルファイバの研究施設で行われます。
CellFiber®技術について
「CellFiber®技術」は、高品質な細胞を効率的に製造することを目的とした、セルファイバ独自の次世代細胞培養プラットフォームです。この技術は、アルギン酸ゲルでチューブ状の構造を形成し、そのチューブ内部で細胞を保護するカプセル化技術を特徴としています。この技術で培養された細胞は、従来の方法と比較して、細胞機能の維持・向上、長期間にわたる生存性、そして品質の均一性が期待されています。
Tidewave Bioの取り組みとオフ・ザ・シェルフ型免疫療法
Tidewave Bioは、がんの種類、治療環境、地域を問わず、すべての固形がん患者さんが次世代のがん免疫療法にアクセスできることをミッションとして掲げています。このミッションを実現するためには、効率的かつ確実に、そして費用対効果高く拡大できる製造アプローチが必要とされています。
今回の共同研究開発について、Tidewave Bio CEOのFrancois Binette氏は、「CellFiber®技術が臨床応用に向けた当社のプロセス開発戦略をどのように支援できるかを評価できることを嬉しく思います」と述べています。
また、セルファイバ株式会社 代表取締役社長の古石和親氏は、「CellFiber®技術は、細胞治療の規模拡大を制約してきた製造上の課題を解消するために設計されました。本共同研究開発は、CellFiber®技術が次世代のがん免疫療法にもたらす価値を実証し、これらの治療法をより多くの患者さんに届けるという両社共通のビジョンを前進させる機会です」とコメントしています。
用語解説:オフ・ザ・シェルフ型
「オフ・ザ・シェルフ型」とは、他家細胞(他人の細胞)を用いて製造され、治療が必要となった際にすぐに使用できる既製品型の製品を指します。患者さん自身の細胞を用いる「自家細胞」の場合と比較して、オフ・ザ・シェルフ型の製品は製造時間やコストなどの課題解決に寄与することが期待されています。
株式会社セルファイバについて
セルファイバは、アルギン酸ゲルによるカプセル化技術「CellFiber®(細胞ファイバ)技術」を基盤として、2015年に設立されたバイオテクノロジー企業です。細胞・遺伝子治療製品の効率的な開発、製造に貢献し、患者さんのQOL(生活の質)向上を目指し、細胞量産技術の開発に取り組んでいます。
公式サイト:
Tidewave Bioについて
Tidewave Bioは、患者由来の腫瘍組織を用いてリアルタイムで最適化することを想定した、同種、オフ・ザ・シェルフ型の遺伝子改変細胞免疫療法プラットフォームを開発しています。このプラットフォームは、自家アプローチに伴う個別化された細胞製造プロセスの長期化を回避しつつ、幅広い腫瘍抗原を網羅できるように設計されています。Tidewave Bioは現在、前臨床開発段階にあります。
医療に関する情報提供
本記事は、株式会社セルファイバとTidewave Bioによる共同研究開発に関する情報提供を目的としています。特定の治療法や製品の効果・効能を保証するものではありません。病状や治療に関するご相談は、必ず医療機関や専門家にご相談ください。