ヘルスケアAIの安全性向上に向けた国際的な取り組み
Ubie株式会社が委員長を務める日本デジタルヘルス・アライアンス(JaDHA)は、AIセーフティ・インスティテュート(AISI)と連携し、ヘルスケア領域におけるAIセーフティ評価ガイドの英語版および実践例を公開しました。これは、生成AI(Generative AI)の安全な活用を促進し、信頼できるAI(Trustworthy AI)の実現に向けた国際的な発信を強化するものです。
背景と目的
JaDHAは、医療・ヘルスケア分野特有の機微性やリスクを考慮した実務者向けの具体的な評価手法を、AISIとの連携を通じて検討・策定してきました。その成果として、2026年4月には「ヘルスケア領域におけるAIセーフティ評価観点ガイド」が公表されています。
このガイドは、生成AIの利用を前提に、より実践的で開発現場で容易に活用できる評価の仕組みづくりを目指して議論されてきました。また、2026年7月14日に閣議決定された「人工知能基本計画」においても、Trustworthy AI(信頼できるAI)の構築が最重要課題とされています。このような背景から、日本発の実務的な評価手法を海外の事業者や関係機関と共有し、国際的な議論に貢献することの重要性が高まっており、今回の英語版作成に至りました。
今回公開された内容
1. 実践例「プロンプトとスキルによる AI セーフティ評価の実践例」
本ガイドが示す10項目の評価観点を、開発現場で実際に評価・検証する際に活用できる、プロンプトおよびエージェントスキルの具体例が掲載されています。これにより、AIセーフティの専門家が少ない企業でも、生成AIサービスやAIエージェントとの対話を通じて、自社プロダクトのリスクやガイドに即した具体的な評価方法について論点を整理し、評価を容易に始めることができるようになります。
2. 英語版「Guide to Evaluation Perspectives on AI Safety in the Healthcare Sector」
本ガイドおよびその概要版の英語版が公開されました。これにより、ヘルスケア領域における実務観点でのAIセーフティ評価手法を海外の事業者や関係機関と共有し、Trustworthy AIの実現に向けた国際的な議論と協調に貢献していくことが期待されます。
ダウンロードについて
本ガイド(日本語版・英語版)および実践例は、以下のURLよりダウンロードが可能です。
https://aisi.go.jp/output/output_information/260402/
今後の展望
JaDHAは、本ガイドおよび実践例を、信頼できるAIを実現するための実務者向けの手引きとして位置づけています。急速に変化する生成AI技術、社会情勢、国際的な規制動向に合わせて、適宜更新していく方針です。また、英語版の公開を契機として、海外の関係機関・事業者との対話を推進し、ヘルスケア領域における国際的なAIの安全な社会実装と持続可能なビジネス価値創出に貢献していくことが期待されます。
Ubie株式会社について
Ubie株式会社は「テクノロジーで、医療の願いを解き放つ」をミッションに掲げ、2017年5月に医師とエンジニアが創業したヘルステックスタートアップです。AIをコア技術として、生活者を適切な医療へと案内する「ユビー」や、診療の質向上を支援する医療機関向けサービスなどを開発・提供しています。誰もが自分にあった医療にアクセスできる社会づくりを目指しています。