# 重症下肢虚血（CLI）の世界市場と疫学予測：2026年以降の動向と治療の展望

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- カテゴリ: 内科・生活習慣
- 公開日: 2026-09-02
- 更新日: 2026-09-02

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## 重症下肢虚血（CLI）の世界市場と疫学予測：2026年以降の動向と治療の展望

株式会社マーケットリサーチセンターは、「世界の重症下肢虚血（CLI）の市場規模、疾患概要、疫学予測」に関する調査レポートを発表しました。このレポートでは、重症下肢虚血（Critical Limb Ischemia：CLI、現在はChronic Limb-Threatening Ischemia：CLTIと呼ばれることが多い）の疫学動向と市場予測が整理されています。

CLIは末梢動脈疾患（Peripheral Artery Disease：PAD）の最重症段階に位置づけられ、下肢への血流が著しく低下することで、慢性的な安静時疼痛、治癒しない潰瘍、壊疽などを引き起こす疾患です。

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## 重症下肢虚血（CLI/CLTI）とは

CLIの基本的な病態は、下肢動脈に進行性のアテローム性動脈硬化性狭窄・閉塞が生じ、末梢組織への灌流（血流）が著しく不足することです。軽症のPADでは歩行時の間欠性跛行（歩くと足が痛くなり、休むと治まる症状）などが中心ですが、CLIまで進行すると安静時にも虚血による痛みが現れ、さらに皮膚や軟部組織への血流不足によって潰瘍や壊疽が発生します。

CLIは単なる足の血行不良にとどまらず、下肢切断と死亡の両方に直結する重篤な全身性血管疾患とされています。背景にある動脈硬化は下肢だけでなく、冠動脈や脳血管にも存在する可能性が高いため、患者は心筋梗塞や脳卒中など他の心血管イベントのリスクも高いとされています。

### 主なリスク因子

主要なリスク因子として、糖尿病、喫煙、高血圧、高脂血症が挙げられます。特に糖尿病では、末梢動脈障害に加えて神経障害や感染リスクも重なり、潰瘍形成や組織壊死、切断に至りやすいと考えられています。

## 疫学動向の予測

疫学的には、PAD全体が2021年に世界で約1億1,370万人に影響していたとされ、そのうちCLI/CLTIはPAD患者の約5～10％を占めるとされています。この数字は、CLIの患者数を考える上で重要です。

### 年齢と性別

年齢はCLI疫学における最大の決定因子の一つであり、発症率は60歳を超えると急激に増加し、特に70～84歳で負担が最大となると見られています。高齢化は2026～2035年の患者数増加に強く影響すると予測されています。

性別では、世界全体のPAD有病率は女性でわずかに高いとされますが、CLIや肢切断を伴う重症例は高齢男性により多く報告される傾向があると考えられています。

### 地域別の状況

米国では、CLI有病率は成人人口の約1.3％と推定され、40歳以上で約200万人が影響を受けているとされています。年間発症率は約0.26～0.48％とされ、毎年かなりの新規患者が発生すると考えられています。

英国では、CLTIが人口100万人あたり年間約500～1,000人で診断されるとされ、主に60歳以上に集中しています。

日本、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、インドについては、具体的なCLI有病率や患者数は示されていませんが、8主要市場として、PAD患者数、高齢人口、糖尿病負担、血行再建医療へのアクセスなどをもとに将来動向が分析されています。日本や欧州主要国では高齢化が進んでいるため、PADからCLTIへ進展する患者の絶対数が増加する可能性があり、インドでは人口規模の大きさに加えて糖尿病・高血圧などの心血管リスク因子がCLI負担を押し上げると予測されています。

## 治療の現状と課題

CLIは高い切断リスクを伴うため、治療の最大の目標は「肢救済」です。疼痛の改善だけでなく、潰瘍を治癒させ、感染を制御し、可能な限り切断を回避することが重要とされています。

### 血行再建術

治療の中心は血行再建であり、代表的な低侵襲治療として、経皮的血管形成術やステント留置などの血管内治療が挙げられます。これらの治療では、狭窄または閉塞した血管をカテーテルで拡張し、血流を回復させます。一方、病変が長い、複雑、石灰化が強いなどの場合には、外科的バイパス術が必要になることがあります。自家静脈や人工血管などを用いて閉塞部を迂回する血流路を作り、灌流を改善します。

### 創傷ケアと薬物治療

血行再建だけでなく、創傷ケアも重要です。虚血性潰瘍が存在する場合には、適切な創管理を行わなければ治癒しにくいとされています。感染がある場合には抗菌薬やデブリードマン（壊死組織の除去）などを適切に行う必要があります。

薬物治療としては、抗血小板薬、スタチン、糖尿病患者における血糖管理などが挙げられます。高血圧、喫煙などの修正可能なリスク因子管理も不可欠です。

重症例で血行再建が不可能、または救肢が困難な場合には切断が必要になることがあります。切断はQOLに大きな影響を与えるため、「切断を避けること」が臨床的にも市場的にも主要なエンドポイントの一つになると考えられています。

## 今後の展望

近年は、薬剤コーティングバルーンや薬剤溶出デバイスなど、再狭窄を減らして長期開存性を改善することを目的とする血管内治療技術も注目されています。さらに、再生医療や生物学的治療、細胞ベース治療も将来的な革新領域として研究が進められており、既存の血行再建が困難な患者で新生血管形成や組織修復を促し、切断を回避できないかという考えに基づいています。ただし、これらの治療法は現時点では確立した標準治療というよりは、今後の研究・開発領域として理解する必要があるでしょう。

2026～2035年の患者数を押し上げる要因としては、高齢化、糖尿病の増加、診断技術と疾患認識の向上が挙げられます。これにより、切断を回避するための早期診断、血管内治療、創傷ケア、薬物治療が拡大する方向へと進むと予測されています。

## まとめ

CLI/CLTIは、慢性的な安静時疼痛、治癒しない潰瘍、壊疽を伴い、下肢切断と心血管死亡の双方に高いリスクを持つ重篤な動脈硬化性疾患です。今後のCLI/CLTI管理における中心的課題は、PAD患者が重症虚血に進行する前または早期の段階で疾患を認識し、糖尿病・喫煙・高血圧・脂質異常症を積極的に管理すること、血行再建可能な患者では速やかに灌流を回復させること、そして創傷・感染管理を並行して行うことであるとまとめられています。

詳しくは医療機関・専門家にご相談ください。

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